音楽を聴く際のスピーカーにAI機能を付けたらどうなるか?
その疑問に対する答を最初に出したのがamazon echoです。
反応の速さは英語版ながら日本でも絶賛されていました。
しかし、対抗するGoogleもgoogle homeで独自の答を出したのです。
さて同じような機能を持つこの2機種、一体どちらが優れているのでしょうか。
目次
どっちのAIスピーカーがいいですか?

amazon echoとgoogle homeは、お互いにライバル関係にあることから、両者の差に注目が集まっています。
お互いのライバル視もエスカレートしており、現在amazonでgoogle homeの購入はできません。
また、googleはamazon echoでYoutubeを視聴できないようにしてしまいました。
どことなく子供のケンカみたいな様相を呈していますが、それだけ両者がAIスピーカーに対して期待をしている証拠と言えるでしょう。
AIスピーカーは非常に多くの可能性を秘めています。
執事を雇っているような感じで指示をすることができるため、快適な生活ができます。
では、2種類間のAIスピーカーのうちどちらが優れているのでしょうか。
AIスピーカーって何?

まず、AIスピーカーとは何でしょうか。
タダのスピーカーではないことは確かです。
単なるスピーカーではなく、マイクも付いていて、人間の話す言葉を認識してくれます。
そして、その言葉に応じた行動をしてくれるのがAIスピーカーです。
もっとも、ロボットではありませんから、動作が必要な指示を受けることはできません。
ただ、エアコンやテレビの調整や電源オンオフのようなことは可能ですし、音楽やラジオ番組を選択して提供することができます。
要するにスピーカーが人の言葉を聞き取り、判断し、そして実行してくれるのがAIスピーカーです。
amazon echo

amazon echo は世界で最初に発売されたAIスピーカーです。
小型マイクを7つ備え、人の声をどの方向からでも拾うことができます。
認識エンジンを強化すれば、認識制度は上がりますが、肝心なマイクの数が少ないと音声という情報をキャッチできません。
その意味では、7つのマイクを持つamazon echoは優れたハードウェアだと言えるでしょう。
google home

後発組ではありますが、AIエンジンをamazon echoより強化し、Androidで培った「Googleアシスタント」の性能はamazon echoのアレクサより優秀だと言われています。
Youtubeの映像をChromecast経由で家庭用テレビで視聴できます。
大画面テレビで、迫力あるYoutubeを楽しめるでしょう。
連携できるサービスが多い点がgoogle homeのメリットだと言えるのではないでしょうか。
何がいいの?
ところで、これらの機能が付いているAIスピーカーを自宅に購入して、何が変わるのだろうかと疑問を持っている人も少なくないでしょう。
amazon echoもgoogle homeも単体ではタダのスピーカーに過ぎません。
共にAIエンジンであるアレクサやGoogleアシスタントの力でいろいろなことをしてくれるのです。
リビングでソファに座り、リモコンも使わずAIスピーカーに向かい「寒い」「暑い」と言うだけでエアコンの温度調整をしてくれます。
先ほど述べたように執事がいるような感覚で自分のしたいことを任せることができるのです。
amazon echoのメリットデメリット
とはいえ、AIスピーカーもメリットだけではありません。
多くはありませんが、ライバルのAIスピーカーと比較すればデメリットといえる点を挙げることができます。
メリット
amazon echoの最大のメリットは、ハードウェアの優秀さでしょう。
特に7つのマイクを備えた音声認識能力は、google homeに大きな差をつけています。
また、複数サイズのamazon echoを準備しており、既にスピーカーを持っている人や、リビングで目立たない場所に置きたい人には小型サイズのEcho Dotがお勧めです。
また、機能を拡大したEcho Plusもあります。
対応している機器が少ないのが残念ですが、対応機器が増えれば、amazon echoの威力がさらに拡大するでしょう。
もちろんamazonでの買い物はamazon echoに呼びかけるだけでOKです。
amazonの取り扱い品目は次第に拡大していますから、リビングで寛ぎながら欲しい本などを注文することも可能になります。
デメリット
大したデメリットではありませんが、肝心なアレクサの日本語対応が若干難ありといわれています。
音声認識自体は問題ありませんが、ライバルの「Googleアシスタント」に比べると鈍さがあるようです。
また、音声を認識しても誰の声かを特定することはできません。
将来は対応するようですが、ただ単に「誰かがしゃべっている」という認識しかしてくれないのです。
そのため、単純な御用聞きに留まっているとも言えるかもしれません。
amazon利用者なら迷わずこっち
もっとも、amazon利用者であれば、AIスピーカーとしてamazon echo以外を利用する理由はどこにもありません。
「スキル」と呼ばれるアプリもamazonから多く提供されていますし、amazonプライムの会員であれば、音楽も動画もamazon echoに好き放題に選ばせることができます。
日本語音声認識が鈍いと述べましたが、曲の名前やアーティスト名をしっかり言えば、マイクの性能はしっかりしているので間違えることはありません。
AI機能が鈍いからと不安を持つ人もいらっしゃるかもしれませんが、アップデートすれば自動的に更新してくれるでしょうから、自然と性能は上がるはずです。
ハードウェア的な有利性もある
パソコンなども同じですが、ハードウェアの性能が良ければ、OSやアプリによって快適に利用することができます。
多少重いソフトがインストールされてもハードウェアの性能が良ければ性能を最大限に発揮することができます。
amazon echoはマイクの数に代表されるようにハードウェアがしっかりしています。
そのため、アレクサの性能アップがそのままamazon echoの性能アップに結び付く将来的な楽しみもあるのです。
google homeのメリットデメリット
これに対し、google homeは、amazon echoに比べてソフト部分の性能がしっかりしていると好評です。
google homeの「Googleアシスタント」は、検索機能音声解析、ユーザーの趣向解析、などのGoogleが持っている技術を活用できる点が大きいでしょう。
メリット
先ほど述べたようにソフトウェアの部分は「Googleアシスタント」が勝っています。
何かわからないことをgoogle homeに向かってしゃべれば、google homeがGoogleで検索してくれるようなものです。
また、スマホのAndroidを作っているのはGoogleですから、音声認識も優れています。
また、amazon echoでは現在対応していない、複数人の音声認識もgoogle homeなら可能です。
多少、あいまいな質問であっても、誰がしゃべっているかわかればユーザーの趣向分析から正確な回答を出すことができます。
デメリット
とはいえ、音声認識をする上でマイクの数が2つという点はamazon echoより弱いというざるを得ません。
マイクの性能がいいと言われていますが、認識という点では不利でしょう。
また、アプリであるスキルの数がamazon echoより少ない点も一つの不安材料です。
これは、提携先がamazon echo がNTTドコモ、ヤフーと大手であるのに対し、google homeがau、Netflixと若干見劣りすることも一つの理由でしょう。
検索機能重視なら迷わずこっち
とはいえ、Googleが提供しているgoogle homeなので、検索機能が充実していることは間違いありません。
amazon echoはマイクロソフトと提携する予定ですが、検索サイトの力を比較すればどちらが優勢かは言うまでありません。
AIスピーカーは単に家の電化製品を操るだけではありません。
問いかけに対して回答を期待する人も多いはずです。
キーボードでGoogleを使うより、音声で調べた方が簡単なことは間違いありません。
アンドロイドスマホとも連携できる
amazon利用者はamazon echoが有利と先に述べましたが、実はアンドロイドスマホ利用者はgoogle homeを利用するメリットが大きいのです。
ちょっと考えていただければお分かりでしょうが、google homeもアンドロイドもGoogleが作っています。
現在、アンドロイドスマホと提携していると言えるのは、スマホを探す程度のことに過ぎません。
しかし、本国版ではかなり凝った機能が出てきています。
便利な機能として、google homeで認識した指示を「Googleアシスタント」が、スマホで操作した方がいいと判断すると転送する機能ができています。
音声だけで指示できる内容であればいいのですが、画面を見ないとやりにくい指示もあるでしょう。
このような場合は、スマホを利用した方がいいことは確かです。
そんな判断もしてくれるのですから大したものではないでしょうか。
お値段は?
では気になるお値段はどうなのでしょうか。
本体だけでなく、買った後のサービスが無料なのか、有料としてもいくらなのかは気になりますよね。
両方とも廉価版あり
amazon echoもgoogle homeもスピーカーが付いたベーシックなモデルだけでなく、廉価版とも言える小型版が販売されています。
どちらも6千円ほどで購入できます。
小型版の特徴は、簡単なスピーカーとマイクだけが付いている点です。
お気に入りのスピーカーがあったり、音声にさほどこだわらなかったりすればこちらで十分でしょう。
廉価版とはいえ、機能はベーシックなタイプと全く変わらないので、コンパクトなサイズが好みであればこちらの方がいいかもしれません。
両者ともに1万円台
また、ベーシックなタイプのamazon echoもgoogle homeも値段は1万円台です。
思ったより高くないなと思った人も多いのではないでしょうか。
実際にamazon echoもgoogle homeも持ってみればスピーカーがしっかりしていることからずっしりと重みを感じますが、それはスピーカーの重みです。
先ほど述べた廉価版との差はスピーカーが本格的になっただけですから、値段の差はスピーカーだけと考えていいでしょう。
google homeは音楽サービスを無料にできる
ただ、本体価格を安く抑えているのは、付随するサービスを利用してもらい、自社勢力を拡大したいという思惑が隠されています。
もっとも、本体だけでなく、サービスも無料提供することでお得感を出しているのがgoogle homeです。
amazon echoやgoogle homeをBGMとして使いたい人も多いはずなので、このようなサービスは助かるのではないでしょうか。
amazon echo の方が安く買える
もっとも、本体価格を比べるとamazon echoの方が安いです。
しかも、amazonプライム会員であれば、更に安く購入できる割引が適用されることもあり、google homeとの差は更に拡大します。
もっとも、価格差があることはGoogleも承知しています。
そのため、半額セールなどを開催していることがありますから、欲しい人はネットなどの情報をチェックすると安く買えるかもしれません。
AIの実力は?
さて、肝心なAIの実力はどうでしょうか。
せっかく購入したAIスピーカーも肝心なAIエンジンの使い勝手が悪かったり、反応が鈍かったりすると「タダの高性能スピーカー」に過ぎません。
それではちょっともったいないですね。
google homeは日本語を研究している
Googleはもともとアンドロイドで音声認識をやっていることもあり、日本語の認識技術を持っています。
つまり、google homeは日本語を研究しているのです。
そのため、ハードウェア面ではamazon echoより劣っていたとしても、実際に使ってみると問いかけに対して自然な回答が戻ってきます。
しかも、反応が早いため、本当に誰かに相談しているような感じがするのは大きなメリットでしょう。
アンドロイドスマホがAIスピーカーになったと考えてもいいgoogle homeは、日本にマッチした商品を提供しています。
amazon echoのアレクサは日本語勉強中?
これに対し、amazon echoのアレクサは日本語勉強中という感があります。
ちょっと反応が鈍いのです。
また、問いかけに対する回答も「日本語としては」ちょっとおかしな言葉遣いのことがあります。
このあたりはAIスピーカーだからと割り切れる人であれば気にならないでしょうが、google homeと比べてしまうと気になる人も多いでしょう。
もっとも、使い物にならないという程悪いレベルではありません。
アレクサの日本語版自体が次第に性能を上げていますから、Googleアシスタントとの差は今後縮まってくるのではないでしょうか。
amazon echoは英語版はグッド
もっとも、英語版のamazon echoは評判がいいようです。
たまに「寝言」を言うというような不思議なレポートがありますが、本国では音声認識の高さもあり、評判もいいようです。
日本語版も次第にグレードアップすることが期待できそうです。
AIという面ではgoogle home
ただ、現状ではgoogle home の方がAIエンジンの性能がよく、自然な応対ができる点でお勧めです。
将来のことはわかりませんが、とりあえず「今買ったらどうか」と考えれば、問いかけなどに対して自然な回答をしてくれるgoogle home の方がお勧めできます。
ハードウェアは?
では、ハードウェアの実力をもう少し見て見ましょう。
先ほどから、amazon echoはマイクが多く音声認識が優れていると述べていますが、google homeが使い物にならないわけではありません。
ただ、隠れた場所に置いたりすると音声が届かず、誤動作する可能性があるというだけです。
amazon echoは聖徳太子

マイクが多いことは音声認識がしっかりできることを意味します。
言い方を変えればamazon echoは聖徳太子のようなモノです。
もっとも、現状では誰の声化を認識できないので、本物の聖徳太子にはなり切れませんが、どこから話しても声を聞き取ってくれるのはありがたいでしょう。
リビングのソファからだけでなく、キッチンから呼びかけることもあるでしょうし、ダイニングテーブルから質問することもあるはずです。
どこからでも聞き取れるamazon echoなら、ちょっと目立つ場所に置いておくだけで家族みんなのニースに応えることができるでしょう。
google homeは音質がいい
これに対し、google homeは音質がいいと言われることが多いようです。
音楽を聴くことが多いためスピーカーの音質は大きなポイントでしょう。
また、自分の好みで音質調整も可能です。
ハードウェア的にもgoogle homeはamazon echoに比べて大きめのスピーカーを搭載しています。
先ほど価格を比較するとamazon echoの方が安いと述べましたが、ハードウェアに差があるため、単純比較をするのはちょっと酷かもしれません。
google homeは音楽サービスがamazon echoより充実していますから、音質にこだわっていると言えるかもしれません。
スマホアプリのように使えるamazon echoのスキル
amazon echoにはスマホアプリのように利用できる「スキル」という機能があります。
日本語版がすでに300個以上あるようで、先ほど述べたように大手企業と提携している効果が表れていると言えるのではないでしょうか。
google homeも同様の機能としてActions on Googleという機能があります。
アプリである点は同じですが、種類は10個程度とamazon echoのスキルより見劣りします。
ハードウェアという面ではamazon echo
ここまでまとめるとハードウェアという点ではamazon echoの方がgoogle homeより優れていると言えるでしょう。
スピーカーの音質はハードウェア的な面ではgoogle homeの方が優れていますが、簡易版の製品があることでお分かりの通り、こだわる人ばかりではありません。
結局、AIエンジン動作のキモになるマイクの性能が上であるamazon echoの方が優れていると言えるのではないでしょうか。
それで結局どっちがいいの?
さて、結局amazon echoとgoogle homeのどちらがいいのでしょうか。
この選択は、両者の機能やサービスが拮抗しているため一概に言い切れません。
利用する人の好みなどによって決まると言っていいのではないでしょうか。
ただ、AIエンジンは進化しています。
バージョンアップすれば反映されるでしょうし、学習機能もありますから最初はぎこちなくても次第にしっくりくる可能性は否定できません。
機能重視ならamazon echo
もし、AIスピーカーに機能を求めるのであればamazon echoをお勧めします。
先ほど述べたスキルも多く準備されていますから、単に問いかけに対して答えるだけでなく、他のサービスを期待する人にもお勧めです。
また、amazon利用者の多くはamazonプライムの会員でしょうから、音楽聞き放題のメリットがあるでしょう。
もちろん買い物もアレクサに呼びかけるだけで手軽にできます。
日常の使い勝手を考えれば、amazon echoは手放せない相棒になるのではないでしょうか。
日本語認識重視ならgoogle home
これに対し、日本語認識を自然にして欲しいと希望するならgoogle homeがお勧めです。
amazon echoも英語版は評判がよく、今後は日本語認識も進化することが予想されます。
しかし、今使いたいという希望に対しては、google homeの方が期待に応えることができるでしょう。
また、リビングで楽しむのであれば、ハードウェア的なスピーカーの良さ、そしてChromecast経由でテレビと連携しているメリットは無視できません。
お勧めはgoogle home
AIスピーカーを使う場所はリビングが主でしょう。
そして、利用シーンとしては問いかけに対する回答を求めたり、音楽やテレビの選択をしたりすると言ったところではないでしょうか。
そのように考えると、リビングでの利用がより快適に行えそうなgoogle homeの方が一般的にはお勧めできるAIスピーカーと言えるでしょう。
確かにマイクのハードウェアはamazon echoに劣っていますが、なにかの影に隠れてしまうような場所に置かなければ問題はありません。
無難という意味も含め、お勧めはgoogle homeと言えるのではないでしょうか。
現在利用しているサービスで自然に決まる
ただ、冒頭に述べたように、amazon echoとgoogle homeのどちらを利用するかと言われれば、現在利用しているサービスに依存すると言えます。
amazonのヘビーユーザーの方は、amazon echoの方が絶対使いやすいし、使い道も多いでしょう。
これに対し、自宅のテレビでYoutubeやNetflixを見たい人は、タイトルを探してくれるgoogle homeの方が都合はいいはずです。
このように、どちらのAIスピーカーを利用するかの選択は、自分の生活や利用しているサービスによって決まるものと考えた方がいいでしょう。
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